前立腺生検

前立腺生検とは

前立腺生検前立腺がんは男性のがんで胃がん、大腸がん、肺がんに次いで4番目に高い罹患率のがんです。進行がゆっくりですから寿命に影響しないケースもありますが、転移するケースも多く、早期に発見すると治癒が可能です。こうしたことから最近では採血によるPSA測定をスクリーニング検査として受けるケースが増えています。ただし、PSA測定では前立腺肥大や炎症などでも数値が上がるため、がんの有無を調べるためには精密検査が必要になります。また、MRIなどの画像検査、直腸診などで前立腺に異常があった場合も、精密検査を行います。その精密検査が、前立腺生検です。前立腺生検では、前立腺の組織を数ヶ所から採取し、顕微鏡でがんの有無を確認する生検を行います。

PSAについて

PSAは前立腺で作られる特殊なたんぱく質です。正常な前立腺でも作られますが、前立腺に異常があると血液中にまでこのPSAが漏れてきます。がんが進行して病巣が大きくなるとPSAの産出量が増えて血液中に漏れてくる量も増えてきます。PSA測定は、採血して血液中に含まれるPSAの量を調べる検査です。前立腺がん以外でも、前立腺肥大症や前立腺の炎症があるとPSAの数値が上がりますので、あくまでもスクリーニング検査であり、確定診断には前立腺生検が必要になります。PSA測定の正常値は年齢によって異なり、64歳以下は3.0以下、65-69歳は3.5以下、70歳以上は4.0以下となっています。PSA測定は何度が行うと数値が上下することがよくあります。そのため、当院ではPSAF/T比などを確認してから癌の可能性が高く必要があると判断された場合にのみ前立腺生検をおすすめしています。

日帰り前立腺生検を行っています

当院では入院の必要がない、日帰りの前立腺生検を行っています。前立腺生検には何種類かありますが、当院ではお身体への負担を最小限に抑える経直腸的前立腺生検法を導入しています。仙骨硬膜外麻酔および静脈麻酔を行うため検査中の痛みがなく、肛門から挿入した超音波で前立腺を観察しながら、直腸から細い針で組織を採取します。稀に、出血や排尿障害、感染などの合併症を起こすこともありますが、当院では日帰りで受けることができます。

当院の日帰り前立腺生検

痛みが少ない

静脈麻酔および仙骨硬膜外麻酔により、痛みをほとんど感じることなく検査を受けていただけます。

時間的・経済的負担が少ない

入院の必要がないため、スケジュールをなかなか作れない方でも受けられ、当日にご帰宅できるので心理的な負担も軽減できます。また、入院費がかからないため、経済的な負担も少なくなります。

前立腺がんであることがわかったら

前立腺がんは、進行が比較的ゆっくりですから、リスク分類、悪性度、合併症の有無、健康状態、年齢、患者様のご希望などによって慎重に治療法を検討します。可能な治療には、監視療法、手術、放射線治療、内分泌療法(ホルモン療法)、化学療法があり、複数の治療を行うこともあります。前立腺生検で前立腺がんがあることがわかったら、患者様のお考えをしっかりうかがいながら今後の治療方針についてご相談し、必要であれば連携している医療機関をご紹介してスムーズな治療を受けていただけるようにしています。

0944-75-1105
一番上に戻る